最悪の条件と最高の立場

私と主人とは実は11歳という年齢差があります。私のほうが、年上です。私のブログのなかでも、何度となく登場しておりますこの優しい男性。 私にとっては再婚、彼にとっては初めての結婚だと言えば、どれだけ私がラッキーな立場であるかもお分かりいただけるものと思います。

”子連れで11歳年上の離婚歴ある女性” という、なんとも彼にとっては気の毒な条件の中、私たちは付き合いだしました。英語もほとんどできず、彼は日本語がわからず、お互いにどう会話したんだろうと、今でも当時を振り返ると不思議な気さえします。勘違いから2時間以上私を駅で待っていた彼に、一言の文句も言われずに、会えたからよかったと言われ、彼への信頼感は会うたびに増していきました。

今でも彼は”私の全てをちゃんと受け取ってくれる人”として存在しています。お互い決して簡単な道ではなかったと思います。ですが、これを ”難なく超えられた” と言えるだけの強い繋がりやお互いの想いが大きかったことは確かに思えます。私は”彼にこんなに愛されている“ と思うことで、自信を取り戻しながら生きていくことができましたし、彼は”彼女にこんなに愛されている” と思うことで、日本にいても一人ではないという気持ちから、日本での生活を身近なものにしていったように思えます。そして、娘はこの二人からの愛情に触れながら、三人で生きていることを感じていたにちがいありません。

私たちが結婚するまでに8年以上かけたのは、”子連れで11歳年上の離婚歴ある女性”であることを本当の意味で障害とは思わなくなるまで待ったのかもしれません。カナダに移住するということが、私にとって、また私の娘や家族にとって受け入れることができるかどうかを、見極めるために必要だったのかもしれません。

初めて彼のことを娘に打ち明けた時のことはいまでもはっきり覚えています。
”付き合ってる人がいる”と言った時の彼女の驚きとショックは手に取るようにわかりました。その後、カナダ人であるとわかった瞬間にその顔がみるみるうちに喜びと興奮に変わっていったあの瞬間を、今でもはっきり覚えています。小さい頃から英語にも海外にも興味があった彼女にとっては”お父さんとよんでいいよ” という人物が日本人ではなかったことが、救いだったと言います。今でも彼女は彼のことを名前で呼び、”Dad”と呼ぶことはほとんどありません。娘が彼に初めて会った日、ちょっと私が席を外していた間に、彼女が彼の膝の上にちょこんと座っていたのは、私にはとてもうれしい光景でした。彼も彼女も”受け入れた”ことのように思えたからです。今もその瞬間を思い出すと、ちょっとエモーショナルになってしまいます。

今、主人も娘も、そして私自身もとても忙しい毎日です。
彼にとっては一年で最も忙しい時期であるだけでなく、教科書を作るという大事な仕事の締め切りも近づいているため、気持ちの上でも常にプレッシャーを感じているように見えますが、人一倍責任感のある彼にとって、本腰を入れなくては超えられない時期です。娘は新たに挑戦しているコラムニストとしての活動のためのプレスとしての取材など、少しずつ彼女の思う方向へむかって歩みだしたところです。私も新たな企画が実現するよう毎日挑戦しています。

そんな忙しい時だからこそ、こんなことを書きだしました。
忘れてはいけない、人としての感謝の気持ちや、愛情を持つという基本的なことをきちんと見つめながら生きていきたいと、改めて思うこの頃です。現在、”愛し愛される”という愛情の確信の中で生きていけることは、人として最高の立場を与えられたものだと思っています。
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Author: tamami gavrilovic

エタラジスト
窓を装飾する人という意味の仏語
以前西武百貨店に店内装飾の担当者として勤務していた際に呼ばれていました。
カナダに移り住み12年。今も日々の生活を自分なりに魅力的に作っていく人生のエタラジストでありたいと思います。
Toronto市内のロフトに移って2年。最近は絵を描くことに夢中です。
Life is hard ではありますが、Life is wonderful でもあると信じています。

Instagram tamamigavrilovic

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