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ジャノメくんに感謝を込めて...

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ここのところ、しばらくヴィンテージの着物や帯を使ったバッグ作りをお休みしていたのですが、今週になってまた何かを制作したい...という気分になり、久々にトートバッグを作ることにしました。前回日本に帰った際に友人からいただいた帯を選び、パターンを決め、取り掛かります。

帯の場合は洗濯をしないため、すべての糸をほどいた後に半日風に通してからアイロンをしておきます。この作業をしておくと、いざ縫いたいと思った時にはいつでも始められるため、なるべく早めに済ませてストックしておきます。ここのロフトには住人がフリーに使えるルーフトップがあるため、時々着物やら帯やらを持って行っては解いたり干したりという作業をさせてもらっています。トロントのロフトの屋上で日本の着物や帯が見られるなんて、ちょっとした風物になりそう...(と一人で勝手に喜んでいるのですが)

4ヶ月ぶりくらいだけどちゃんと覚えているかしら...と何やら少し気が小さくなって、心配しながらも過程を順番に辿っていきます。柄合わせの必要な部分もあったため、パターンを抜く段階から時間がかかり、いきなりこの帯でなくてもよかったのに...などと変にマイナスなイメージが頭をよぎります。ダメダメ。もっと集中しましょう。

パターン抜きをした布の一枚一枚に端ミシンをかけておきます。これは私にとってとても大事な作業。ここで手を抜くと後で大きなバチが当たるとわかっているので、たとえ縫い付けた後に切り落とすとわかっている部分であったとしても、必ずすべてにジグザグにミシンをかけます。こうしてパターン抜きが終了。やっと本格的にソーイングの始まりです。

どんなにネガティブに始まった作業も、本格的に縫い始めると楽しくて面白くてドキドキします。出来上がりを想像したり、だんだんできてくる様子を見ると、もっともっとソーイングをしたくなります。今のミシンとはもう12年以上の付き合いになるでしょうか。カナダに来てすぐに購入したものです。結構無理をさせることもあるため、お掃除はなるべくマメにして、時々「ジャノメ君、エライ!」などと声をかけながら作業をしています。なぜか彼だと思っている...たくましいからかなあ。

そのたくましい彼とともに楽しく始めた作業も出来上がりが近づくと、緊張に変わっていきます。特に最後の仕上げともいえる押さえミシンをぐるっとトップの口の部分にかけるときは、正直な話、息を止めてしまうため、足踏みを止めるたびに大きく息を吸い込みます。2,3回深呼吸して息を整え、再度踏み込みます。布が何枚も重なる部分はややゆっくりめに慎重にソーイング。最後の返し縫が終わると、ドキドキ感が一気にまた盛り上がります。完成の形が現れます。

「ああ、これ好きだわあ」と思えた瞬間は本当に幸せ!逆に「あれ?なぜこうなった?」と疑問が残る場合は気に入るまでとことんあれこれ作業しなおします。それでも気に入らない物はこの世に出ることもなく、何かに使われるアイデアが浮かぶまでお蔵入りです。小さなブローチになったり、出番なくそのままだったり。私としては、自分が気に入らない物を世の中に出すことはどうしてもできません。どんなに美しい素材であろうと、私の想いにそぐわない物は、私にとって意味がないからです。私が作るバッグは私にしかできないバッグなのですから。

いままでに2000個以上のバッグが世界にでていきました。
芸者の世界に興味があると言うイタリア人の女性は、私の作るバッグの色や形が日本を感じて好きだとわざわざ手紙を送ってきてくれました。オーストラリアに住む女性は、私がバッグを売り出して以来、ずっと購入し続けてくれているありがたいお客様。日本好きの奥様への誕生日の贈り物として、私のバッグを購入してくださるスイートなアメリカ人の男性。フィリピンの若い女性からは、何度もリクエストをいただいて、長い間待たせてしまうのに、購入されるたびにうれしいレヴューをいただきます。たぶん、20点以上持っているのではないかしらと思われる本当に有難いお客様が世界中に何人もできました。時々涙がでそうになるレヴューをいただきます。心から感謝するばかりです。こうして、日本の古い素材から、新たな出会いが生まれていきます。

45歳にして始めたソーイング。キャリアというキャリアがないまま始めたバッグ作り。だれから教わったわけでもなく、ただただ上手になりたい、私らしい物を作りたいという想いと、有難い人たちからの励ましに押されやってきました。
だからこそ、1点1点、心を込め、丁寧な縫製を常に心がけ、私らしい形をきちんとデザインし、内側も手を抜かず、世界にただ一つの美しいバッグを感謝しながら作りたい。

絵についてもそうですが、想いを持ってやっていることがある
そんな私が幸せでないわけがありません。
この想いがきちんと形になって表れていますように...
そして、誰かを幸せにできますように...
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Profile

Author: tamami gavrilovic

エタラジスト
窓を装飾する人という意味の仏語
以前西武百貨店に店内装飾の担当者として勤務していた際に呼ばれていました。
カナダに移り住み13年。今も日々の生活を自分なりに魅力的に作っていく人生のエタラジストでありたいと思います。
Toronto市内のロフトに移って3年。最近は絵を描くことに夢中です。
Life is hard ではありますが、Life is wonderful でもあると信じています。

Instagram tamamigavrilovic

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